第43回 定期イベント 深セン和僑会5周年記念

第43回 定期イベント 深セン和僑会5周年記念 2011/03/27
日時:2011年3月26日(土)14:00-22:00
第1部:5年間の活動回顧、祝辞、分科会活動の紹介

第2部:基調講演
テーマ:前半『東日本巨大地震で伝えたい事』
後半『レストラン火間土の成功を通して伝える中国ビジネスの立ち上げ方』
講演者:株式会社ROI 取締役 関敏氏

第3部:各地域和僑会メンバーによるパネルディスカッション
テーマ「私と和僑会」

第4部:参加者全員による自由ディスカッション
テーマ「東北関東大震災を受け、我々が出来る事」
会場:羅湖区 新時代酒店7階セミナールーム
交流会:羅湖区 北海
参加者:約35名
参加費:講演会のみ参加 150元、懇親会のみ参加 200元、講演会と懇親会両方 300元
主催:深セン和僑会
主幹事:松岡、副幹事:熨斗、議事録:梅山
深セン和僑会設立から3月でちょうど5周年を迎え、記念イベントを開催しました。
今回のイベント開催を前に、宮城県沖で東北関東大地震が発生しました。
地震による直接被害だけでなく、津波による被害、さらには放射能による被害と
地震発生から約2週間経った現在でも、どこまで被害が拡大するのか
予断を許さない状況です。
この様な時期に記念イベントを開催すべきか、事務局内でも迷いがありました。

しかしこの様な時だからこそ、我々が盛んに経済活動を行う事で
1日も早い復興に繋げたいとの思いから、予定通りに開催致しました。
ただしプログラム内容を一部変更し、基調講演の講師からは震災を受け
日本が復興するために我々がすべき事を話して頂いたり、
全員参加による自由ディスカッションの場を設け、和僑がどういった役割を
果たせるのか、また被災地のために出来る事は何があるのか等を話しあいました。
第1部(司会:岡)

開会宣言の後、和僑総会の筒井会長より5年間の活動に対する
ねぎらいのお言葉、またこれからも頑張って下さいと励ましのお言葉を頂きました。
また香港貿易発展局の古田日本首席代表より祝辞を頂き、大震災を受けた日本のために
和僑が果たす役割は非常に大きいとの力強い激励を頂きました。
その後、深セン和僑会の5年間の活動内容が深セン和僑会の松岡氏より報告され、
日本料理屋で始まった第一回目の勉強会から現在に至るまでの様々な活動が
紹介されました。
この5年の間、色々活動してくる中で、深セン和僑会は何のために存在するのか
事務局内で迷った時期もあり、試行錯誤をしながらの運営ではありましたが
そこからは多くの学び、出会い、そして仲間を得る事が出来たのかと思います。
これを機に、もっともっと良い会にしていければと思いました。
また分科会活動の紹介も行われました。
分科会活動は地域内だけにとどまらず、地域の枠を超えた活動が行われています。
・NEXT起業分科会 (深セン和僑会、梅山氏が紹介)
・和みの会 (東京和僑会、丸山氏が紹介)
http://www.izmnet.co.jp/nagominokai
・アパレル分科会 (上海和僑会 秋山氏が紹介)
の3つの分科会が紹介されました。
また昨年、深セン和僑会にて開催されたドリームプランプレゼンテーションを
今年も深センにて開催するという事で、深セン和僑会の小林氏よりドリプラの
紹介が行われました。

第2部(司会:岡)
㈱ROIの関氏による講演で、前半では今回の大震災を受けた日本の現状
および今後の予想を関氏の視点で説明して頂きました。
関氏の視点は、被災地が復興するためには多くのお金が必要であり
国からの支援、多くの人達の支援が必要であるが
もう一点知らなければいけない事として、過去の阪神大震災の
経験を踏まえると、被災地だけでなく被災地区となっていない
東京などの地域もかなり大変な状況に陥っていくという事。
なぜならば被災地区になっていない所は、国家からの援助が
受けられず、しかしながら今回の様な震災が発生すると、
お客様が離れたり、建物が壊れたりして修繕費などが多くかかる。
つまり売上は減り、余分な費用がかかるという事である。
体力のないところから倒産し、その倒産が取引先を含む連鎖倒産になり、
連鎖倒産によって経済活動のためのお金が回らなくなり、
その結果、不況のスパイラルに入ってしまうという事である。
そうならないためには一刻も早く日常を取り戻し、経済をまわす事。
稼いだお金の一部を震災にまわし、他は消費にまわしていけば、
経済は発展する。
地震による過剰な自粛は、お金が周らないがゆえ、
かえって被災地の方の復興を遅らせてしまうので、
我々がやるべきことは「正しく稼いで、正しく使う事」
といった内容のお話を頂きました。
後半はかつて関氏が深セン市において立ち上げられた日本料理レストラン
「火間土」の立ち上げから成功までの過程を、当時の苦労話や施した対策などを
データ等交えてお話頂きました。
関氏は火間土を立ち上げられる前、日本において飲食コンサルタントとして
数多くの繁盛店を創り上げて来られましたが、火間土のオープン初日、
客席数300席のお店でたった20人しかお客さんが入らず愕然とされました。
それからは、一つ一つ泥臭い仕事をこなしながら、出来うるあらゆる事を
行ってきました。途中テナントのオーナーとのトラブルや、ストライキによる
社員の集団解雇等多くの問題を乗り越え、繁盛店を育てあげられました。
そこには簡単な成功方程式は無く、やれる事を全てやり抜くという覚悟と
努力が全ての様に感じました。

第3部(司会:梅山)
「私と和僑会」 というテーマで以下の5名によるパネルディスカッションが
行われました。
高橋正浩氏  香港和僑会
丸山幸子氏  東京和僑会
秋山寛氏   上海和僑会
赤座卓也氏  深セン和僑会
熨斗麻起子氏 深セン和僑会
和僑会に参加するようになったきっかけや、参加して良かった事などを一人一人に
お聞きし、また深セン和僑会5周年記念という事で、深セン和僑会に焦点を当て
深セン和僑会の特徴を熨斗氏から紹介頂き、また外部から見た深セン和僑会の印象を
高橋氏、丸山氏、秋山氏にお聞きしました。
また各地域の和僑会の活動内容をご紹介頂き、普段あまり触れる事の無い
他地域の和僑会を理解する事が出来、視野を広げる事が出来たのではないかと思います。
最後に、皆さんそれぞれが和僑として大切にされている事をお一人ずつお話頂きました。
それぞれ大切にしている事は違えど、そこに共通していたのは
「前向きで、明るく、そして人との関係性を大事にする」
といったもので、それは和僑会の理念に深く関わりがあるように感じました。

第4部(司会:熨斗)
今回の震災を受け、和僑である我々に何が出来るのかといったテーマで
参加者全員で円陣を組み話し合いました。
まず、日本から来られた数名の方による震災時の状況、また現状などを
ご紹介頂きました。
また現時点において、すでに和僑会だけでなく、海外に住む日本人の
グループが企業単位、ボランティア団体単位などで様々な活動を始められており
それらの活動が紹介されました。
今後和僑が出来る事は何か、多くの意見を出し、またそれを皆でシェアする事で
今後の活動のための参考になるのではないかと思います。
また、和僑会に参加している方はビジネスを得意とする方が多いので、
寄付としてお金を出す事も大事ですが、それ以外にも貢献出来る事が
あるのでは無いか、そういった事を考えさせてくれたディスカッションとなりました。

交流会(司会:佐伯)
震災による自粛よりも、我々が元気よく経済活動を行い、そしてそのパワーを
日本に届ける。そんな思いで交流をさせて頂きました。
日本がこのまま落ち込んで行ってはいけない。そのために海外にいる我々が
出来る事はいったい何なのか、すぐに答えが出るわけではないかもしれません。
でも、やってはいけない事は分かります。
現在の落ち込んでいる日本の雰囲気に合わせて自分も落ち込む事。
それが地震による第三次災害、第四次災害を招いてしまうという事。
ゆえに我々は普段通りに自分の出来る事を一生懸命やる事が大事であり、
ただし、そこに祖国である日本を思う気持ちを心にとどめておく事が、
今我々がすべき事なのではないか、そんな気持ちになった1日でありました。

がんばれ、日本! Stay Strong Japan!

【追記】
*3月度収益の震災支援活動への使用報告*
3月度の収益1850元(参加費残高+書籍販売額)を
東北関東大震災被災者支援チャリティコンサート
http://311prayforjapan.net
にて販売されるシリコンバンド作製費用の一部として
使用させて頂きました。
このシリコンバンドはコンサート当日に会場で販売され
売上金全額が被災地の方々へ温かい食べ物を届けるために使用されます。