第1回『現場で学ぶ和僑会~新利實業有限公司 工場見学会 』

第1回『現場で学ぶ和僑会~新利實業有限公司 工場見学会』 2008/04/24

 

第1回『現場で学ぶ和僑会~新利實業有限公司 工場見学会』

皆さん工場見学をしたことがあるでしょうか?工場見学でその工場のすばらしい点を自分の会社に取り入れようとしてうまく行かなかった。そんな経験はないでしょうか?

見えている表面だけをまねようとしてもうまく行かないものです。どんなにすばらしいものを見聞きしても、受け取れるのは自分の器の大きさまでです。

今回は工場の品質改善・生産性改善のプロ林さんが、分かり易くポイントを説明しながら工場見学をします。

すばらしい点の背後にある秘密を学ぶことにより、自分が受け取れる器を大きくしてください。そして受け取ったものを応用することによって、自分の会社の改善をする。それが今回の工場見学会の目的です。

 

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■学べる事

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番外編となる、今回のこの活動では、『座学だけでなく、現場で学ぶ機会を設け相互向上していこう!』という考え方をもとに、企画しました。

 

ここで学べる事は・・・

取引先から見放された工場をたった2年足らずで中国進出口500強企業に入る工場に立て直すことができた理由に触れることができる。

3000人の従業員を引っ張って行く原田さんのリーダーシップと経営哲学に触れることができる。

どうやって中国人スタッフを育てたかを知ることができる。

原田哲学があふれる現場を見ることができる。

 

です。今から楽しみですね!

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■新利実業有限公司(SOLID)原田則夫 総経理のご紹介

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1994年創業。オーディオ製品の組み立て生産を行っている。

 

就業員3000人。深セン市100強企業および全国進出口500強企業に入る。

 

▼▼以下、原田 総経理のプロフィール▼▼

 

2001年の日経ビジネス特集記事にて、フナイ電機会長が、原田様が総経理をしておられた工場を絶賛したと紹介される。

 

1968年SONY㈱入社、研究部門で音響製品の設計に従事した後、韓国/香港/台湾/中国のSONY関連会社で開発指導や会社運営に従事。

 

工場設立や工場再建などにも責任者として数多く携わっている。

 

2004年SONY㈱退社後明治大学経営学部特別招聘教授を現在までNPOで続けており、同時に年4回程度の学生・院生のインターシップ受入れや日中各企業に対し異文化経営実践学の受入れを行っている。

 

海外勤務30年中中国駐在15年、現在1人の日本人で従業員3000名の会社を運営している。

 

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■クオリティマインド林さま ご紹介

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■林様のプロフィール

海外(中国を中心に、台湾,マレーシア,インドネシア,シンガポール,メキシコ)での指導経験を活かし、主に製造業の製造現場にて品質改善・生産性改善指導に携わっている。

 

日本のモノ造りの心、品質第一の心を中国にて次世代に伝えるのを使命として活動中。

 

2007年3月より「品質改善・経営革新セミナー」を毎月一テーマシンセンと東莞の二会場で定例開催中。

 

今年は「生産革新研究会」を立ち上げ、一業種一社限定会員による工程改善実践勉強会を開始する予定。

 

【略歴】

金沢大学大学院電子工学専攻卒業

横河電機株式会社に24年間勤務

 

PA/FAシステム製品・コンピュータ周辺装置の開発設計

 

計測測定機器・電源装置・磁気応用部品の品質保証 2005年独立し主に中国華南地区にて品質改善・経営革新指導

 

第1回『現場で学ぶ和僑会~新利實業有限公司 工場見学会 』

第1回『現場で学ぶ和僑会~新利實業有限公司 工場見学会 』 2008/04/24

【開催日時】2008年4月24日(木) 見学会13:00~17:00  懇親会18:00~21:30 【訪問工場】新利実業有限会社(SOLID) 【参加者達】クオリティマインドの林氏(ホスト役)と一般参加者の計19名。 【当日の大まかな流れ】 1. 原田総経理の自己紹介 2. SOLID会社紹介 3. 工場見学:受付→総務→製造ライン→EMS設備→梱包ライン→倉庫。 4. 中国人若手起業家テイ(丁)さんの紹介 5. 事前に提出済みの参加者質問に対する回答 6. 懇親会での質疑応答

  • 抑えられない期待

当日11時半、新時代ホテルのロビーに集合。

今回は見学会の受入先に敬意を表す意味でドレスコードを設定。参加者の皆様、お願いしたとおり会社の制服orスーツで参上。

受入先が手配してくれたバスは12:10に到着予定。時間通り到着するかどうか、事務局側の心配は杞憂に終わった。1分の狂いもなくバスが登場! バスの運転手に聞いたところ会社の指示で早めに到着、時間ギリギリまで近くで待機していたとのこと。 しょっぱなから期待を裏切るこの感動! 一同、これから始まる感動夢工場の演出に益々期待を膨らませた。

バスでの移動時間40分を利用して、参加者同士、自己紹介タイム!

皆の発言、目の輝き、メンバー全員やる気に満ちた人達ばかりだ!!

まさに少数精鋭のメンバー達。 これから皆、何を見て、何に感動し、何が変わっていくのだろう?!

我々事務局の期待も膨らむ一方だ!!!

  • カウンターパンチ

SOLID到着。 先ず2階受付に通される。

ここは明るく綺麗なショールーム。ここでまずビックリしたこと。 それは部品の購入価格と実績までが惜しげもなく情報公開されていたこと! そして訪問客の属性・実績などがあらゆる表やグラフを駆使して壁に張り出されていたこと!

予定時刻の13時5分前。本日の主役、原田総経理が登場! とにかく“スゴイ人”だと聞いていたので、さぞかし「迫力ある風貌」と(勝手に)想像していたのだが。。。 実際お会いした原田様は小柄で温和そうな方。簡単な挨拶を済まし会議室に移動。

席に到着するやいなや、 まずは受付でうけた質問事項「写真撮影は大丈夫ですか?」に対する答え。

「SOLIDには隠す事は何も無い。写真撮影、大歓迎!」

一同ニンマリ。^^) と同時に、「この会社、ハンパじゃなくスゴイかも・・・」 高まる期待と興奮に皆、緊張と喜びが混ざり合った複雑な表情をしていた。^^;

こうして感動劇場の幕は上がった。

  • 原田総経理の自己紹介

海外駐在暦35年。 もともとSONYの開発設計部門で電気設計をしていた。 32歳で自ら希望し製造部門に移った。皆が嫌がる製造部門。そこにチャンスを見出した。 製造部門を知りつくしたエンジニアこそ、「Management of Technology 」が実現できる!

SOLIDを初めて訪れたのは2001年。まさに売却される寸前だった。 従業員にも、オーナーにも、そしてSONYにも見放されていた工場だった。

「これこそダイヤの原石!」

直観が働いた。

「6社再建してきた自分なら再建できる!」自信があった。 自分にしかできない仕事がある。見込みもある。皆が完全放棄した会社を甦らせれば感謝もされる。

引き受ける事にした。 この7社目の再生事業を人生最後の大仕事と捉えている。

今、総経理として会社の仕事はしていない。 SOLIDの決まりごと。 実務の時間は部長:2時間/課長:4時間/係長:6時間。 残りの時間は将来の夢や目標に向けての勉強と自己投資に使うこと。

  • 事業紹介

職員は3000人。日本人は原田総経理1人。

制服のベストは2種類。1つは白色で管理職。もう1つは青色でワーカー。これは差別化ではなくメリハリをつける為。

原田総経理の考え方。

「20代は人に使われ、30代は人に任せてもらい、40代は人を使い、50代は人を教育し、60代は人に譲る」

キャリアプランと生き様をこの理念に沿って教えている。

連日、大手企業から訪問者がある。よってSOLIDは「企業大学」とも呼ばれている。 商品は、主に音響設備。仕向け地はアメリカ、中国、インドがメイン。日本向けはゼロ。1日90本のコンテナを世界に向けて出荷している。他社では決してマネ出来ない。技術の問題ではなく場所の問題。スペースがあるからこそ出来ること。

原田氏の着任直後、ドラスティックに生産品目を変えた。 当初はウォークマンやラジカセなどが中心だった。しかし「市場は縮小・淘汰」は容易に想像がついた。ホームシアター用の音響設備をメインにした。株主や社員を説得した。結果、皆に「天才」「神様」扱いされている。(笑)

原田氏着任前(2001年当時)の組織図を見せてもらった。 当時のTOPはアモイ出身の華僑。彼は「社員=使用人」という考え。昔の経営者、個人事業主の域を出られなかった。企業人として企業経営ができる資質がなかった。

「尊敬できない人の下で組織はゼッタイ機能しない!」 「危機感のもった人/会社でなくてはならない!」

そう考え、組織改革を行った。今まで複雑な構造だったものを可能な限りフラットでシンプルなものに変えた。

前の経営者が連れてきた血縁幹部を全て排除した。当然その反動で何度も訴えられた。でも原田氏も徹底応戦(控訴)。信念もお金も無い人達は粘り腰など全く無かった。原田氏はこうして、実績を積み重ね、信頼を勝ち得ていった。

信頼と尊敬は全く別物。尊敬には、実績と行動力が必要なのだ。

  • 経営方針

「プロ意識(1)を持ち、何事も自分の為と考え (2)、前向きに(3)仕事に挑む事」

(1) 給与の6倍以上の成果を挙げる事 (2) 決して会社の為に仕事はするな!自分の為じゃないと頑張れない、自分の事なら一生懸命やれるもの。 (3) 苦しい時こそ明るくなれ!

  • マネージャーの心構え

・ 部下は見えても部下には見えない→コミュニケーションを取る際は自分の喜怒哀楽を明確に示せ! ・ 経験的手法を用いず独自性(=only one)を追え! ・ 目的目標を明確に!→理解していない(させていない)と、やっている意味・意義が分からない。 ・ 社員の自己成長を願え! ・ マネージメント結果は感謝心と信頼関係に比例 ・ リーダーは学歴で求めるな→素質は学歴では分からない

  • 情熱/仕組みで人は育つ

着任から2年間は全てリーダーシップをとってやった。今は何もやってない。「下に厚く、上には薄く」の給与/評価制度。給与の上限は1万元。関連企業にはどんどん社員を紹介している。訪問企業からのヘッドハンティングも大歓迎。優秀な人材から優先的に紹介させてもらっている。条件は、今、彼(女)らがもらっている給与の3倍の額を保証すること。紹介料は一切もらわない。人材が常に循環して、イイ人がさらに良いステージにチャレンジできる、そんな組織・体制となっている。

  • SOLIDの自慢

【EMC設備】 専門の検査機関にしかない設備。普通の工場には置いてない。人も技術力も二流以下の工場だった。よって資本投資をすることにした。これがあればお客が呼べる。人を雇って教え込むのでは限界がある。目標・目的達成のためにはお金で買える資源はお金で買う。要は資本の投下をどこにどうやって行うか。これを考えるのが経営者の仕事。

【圧倒的な求人倍率】 他の会社の人から見たらモデルとなる会社ということで「企業大学」と呼ばれている。しかし社員にとっては意味合いが少し違う。将来、店や会社を興したい、というスタッフが大半。だからこそ、経営や管理のノウハウを惜しみなく与えることにした。結果、学びたい人・やる気のある人がたくさん来るようになった。その意味で「起業家大学」と呼ぶ人も少なくない。

【公開採決(人民裁判)制度】 スタッフの昇給・昇進を決めるベースとなるのは753項目の質問。彼らの資質を全方向で測るため45名の裁判官(あらゆる部門の幹部スタッフ)が質問を浴びせる。無記名投票で70%以上の支持率を獲得する必要がある。これに合格すればラインワーカーでも事務職スタッフになれる。

  • 人が集まる仕組みと仕掛け

現在の求人倍率は約10~20倍。落選者は周囲の工場や関連企業へ優先的にまわしてあげてる。金をかけての宣伝・広告は一切しない。以下のような工夫をしてきただけ。

【ホームステイ】 連休などを使って原田氏自ら、国内旅行がてら地方にあるスタッフの家にホームステイをし、彼(女)らの生活/文化を体験。

【家庭報の発行】 社内報を作成したらスタッフの家族に送付。スタッフの父兄はこれを見て我が娘・息子の活躍を知り喜び、安心し、さらに応援してくれる。結果、スタッフのモチベーションも向上し、田舎から更に人材の応募が集まる・・・と、一挙両得以上の効果が得られる。。

【成長機会】 幹部は2年以上、同じ仕事をしてはいけない。希望のない者は無条件で違うポジションに配属される。成長するための機会は溢れるほどに用意してある。専門職ですらオタクにしない。マルチな能力を身につけさせる。組織体制がそのように出来ている。文句を言う人、口だけで出来ない人は即刻解雇。

【STEP UP HOLIDAY】 在職1年以上の優秀な人材は総経理自らがしたためた推薦状を付けて他社に無料で紹介する。5ヶ月間、他の仕事を外で経験させることを公認する制度。自分の適性や目標を見極めさせる為。80%は期間終了後、戻ってくる。その結果2~3倍がんばってくれるようになる。(笑)

【REFRESH HOLIDAY】 在職1年未満の人対象。旧正月を挟んだ閑散期2~3ヶ月間休みをとり、地元に帰る。郷愁の念を満足させると同時に、田舎(にいる人達)の現状のレベルとこの会社(都市)で会得した自分の(文化的/知識的)レベルの格差を思い知らせる。それに気付いた人は必ず戻ってくるし、定着率も確実にUPする。

【新入社員による人材募集】 幹部ではなく、試用期間を終えたばかりの新入社員にリクルート活動をやらせる。わずか数カ月の間に体感した、この会社の強みや魅力を自分の言葉で語らせる。そうすることで彼(女)らの出身大学の後輩や元同僚など、友人知人を効果的に募集することが可能となる。

  • 改善プロジェクト(サークル)制度

着任当初、スタッフから様々な不満を訴えられた。「不満があるなら改善案を出して持ってこい」と指示した。慣れないながらも彼らは一生懸命考え、改善案を出してきた。「食堂のメシが不味い」のいう問題も、こうして改善された。

「不満があったら改善プロジェクトを設立せよ」これがひとつの企業文化として定着した。

今は29個のプロジェクトが存在している。 このプロジェクトにより社員の自立心・問題意識・行動力が養われる、という側面がある。

当然このプロジェクト活動は、本業の時間をやりくりして対応せねばならない。 何らかのプロジェクトに参加している人は業務処理・調整能力の高い人。この活動が自らの能力向上につながる、と肌感覚で分かっている人達。 逆に何のプロジェクトにも参加していない人は「無能な人」というレッテルを貼られる。能力のある人たちは居着き、能力のない人達は居辛い雰囲気になっている。 それが良質な新陳代謝、様々な好循環を生みだしている。

  • 品質=人質

原田氏いわく「品質には、興味が無い」 品質向上のためには人質向上。人の素養・資質を向上させるための教育が何より大事。そのためには人の心の動きをよく読み理解すること。会社として上司として、どのように振る舞い、どのような組織・体制を用意し、教育を与えるべきか?その結果、彼(女)らの心が動くのか? その答えを仕組み仕掛けに落とし込むこと。様々な文化的・教育的背景をもち、思考も習慣もばらばらの人達を一つにまとめ上げるには心の動きに無関心であってはならない。会社・上司がこの点に配慮して仕事をすれば、自ずと製品の品質は良くなっていく。

  • 主体的な行動を引き出す考え方とアクション

・ 『率先模範』~中国では特に重要。上司が出来ないのに部下に「ヤレ」と命令しても部下は動かないし動けない。上司がやって・みせて・やらせてみる。この3ステップが非常に重要。

・ 社内でパソコン教室を開講している。講師は全てボランティア。「誰かに教えてもらった事は誰かに教えることが会社への貢献」と定義。それを確実に実行させている。

・ SOLIDにあるたくさんのマニュアル。原田氏自身は着任当初に1冊、管理者向けのマニュアルを作ったのみ。後は、全て従業員が自主的に作ったもの。それらのマニュアルは全て誰でもいつでも閲覧できる。数年前、当時の財務部長がSOLIDの文化を伝承するため、PPTで膨大な資料を作ってくれた。資料の名前は「卓越之路」。彼はもともと一般ワーカー。とにかく一生懸命がんばった。働いた。当時彼の給与は7500元。彼はその後、会社が推薦した先の上海の会社で総経理を務めている。給与は25000元となった。

・ SOLIDに来るベンダーは、先ず受付の女の子3人(素人)が対応。購買や技術など関連部門と取り次ぐかお引き取り願うかは彼女らの判断に任せている。つまり、彼女らに来社の目的などをうまく伝え、説得させないと交渉のテーブルにつけない、という仕組み。

ちなみに彼女達の月給は700元。毎月200社近くのベンダーが売り込みに来る。実際、彼女達のフィルターを通り抜けることができるのは約70社。彼女らは素人だからこそ、より慎重になって判断する。彼女らがいるおかげで、各部署の高給取り(プロ)達の作業効率が上がる。

各ベンダーから採用した部品の価格は、全てOPENにし、受付のショールームに飾ってある。

喫茶コーナーのお茶出しも彼女達が担当。訪問客による喫茶コーナーでの売上げも全て彼女達が管理。毎月の仕入れから、営業、マーケティング、宣伝広告活動まで、すべて彼女たちの仕事。これらの活動を全て“視える化”し、彼女らのモチベーションUP、能力向上につなげている。

============以下、会社(工場)内見学にて===============

  • 情報開示

購入備品の価格はすべて壁に貼り出されていた。より安く購入できる会社(お店)があれば、すぐに紹介してもらう。廃棄部品のリサイクル状況についてもすべてOPEN。社内全体でムダを排除する活動を起こし、その収益は社員に福利厚生の改善という形で還元される。よって社員の積極性やモチベーションの改善にもつながり、バックマージンによる汚職なども防げるという仕組み。

  • 組織戦略プロジェクト

前述した改善プロジェクトの紹介や進捗状況がすべてグラフや表で壁に張り出されている。一番長いプロジェクトで4年続いている。係長の時ぐらいから組織拡大の訓練をさせる。その中で業務処理能力の向上とともに関連部署・担当者間の調整能力も身につく。出世をしていく上でジェネラルな視野、能力、バランス感覚は必要不可欠。他の日系企業が最も苦手とする分野である。

  • 研修用マニュアルと新入社員フォロー制度

・ 各種マニュアルは閲覧自由。ベテラン社員が教える。教育専門のスタッフはいない。先月の新人が今月の新人を教えるようなシステム。新人バッチをつけている人は、バッチをつけている期間中、誰に何を聞いてもイイし、聞かれた古株社員は絶対に、その質問に対して答えなければならない、という規定。

・ 人を育てる為には「徹底的にその人を尊重する」こと。それを実践している。中途採用者の研修は3人の担当者がつく。社内制度を教える人、企業文化を教える人、専門職を教える人。 主観性を排除し、客観性を評価制度に盛り込むことで公平・公正な判断・決断ができる。責任逃れ・責任転嫁も発生しづらい。建設的な仕事が出来るので生産性も上がる。「自由は認めるがワガママは許さない」が基本的な考え方。

  • 管理の“視える化”

「不良品、不良人は一番目立つ所に置け」が基本的な考え方。 問題状況がすぐに上司、総経理、顧客に視えるようにしておけば、対策もとりやすく、関係者・責任者の危機意識も常にアップデートされる。在庫品の管理についても然り。

=============以下、会議室に戻って=================

  • 中国人若手起業家 テイさん(丁柱さん)登場

中国・日本で6つの会社(IT・各種コンサルティング・人材など)を経営されている原田氏の友人、テイさんが特別ゲストとして合流。日本の明治大学で学生向けに講演行い、飛行場からその足で駆けつけてくれたとのこと。

テイさんは数年前に営業目的でSOLID社を訪れ、原田氏はテイさんの人間性に惚れ、それから2人の付き合いが始まった。

テイさんも会社を興した直後で、社員の管理に悩んでいた時だった。テイさんは原田氏の管理手法に感銘を受け、自社の幹部スタッフの教育面でひとかたならぬ協力をしてもらった。結果、社内の雰囲気だけでなく、経営者として自分自身の意識や考え方、行動の仕方も変わった。

一番、影響を受けたのは「リーダーの能力」に関する話。 リーダーが組織をまとめるには、3つの方法がある。 それは【妥協、強制、統合】。

【統合】というのは、その環境/条件で関わる全ての人達が幸せになる方法を見つけ、選ぶこと。それが出来るのが良いリーダーの条件。3年前にこの事を学んでいれば会社はもっと大きくなっていたはず、現在も絶えず原田氏から勉強している、とのこと。

  • 質疑応答(事前に送付済みの質問に対する回答。林さんの模範解答付き)

1.スタッフの発想力を高めるために、もっとも必要なものは何か。 林:発想力が評価される仕組みをきちんと作り,OJTで鍛える.簡単な例では,改善提案制度も,発想力(問題発見能力と解決能力)を促進する制度になりうる. 原田:先ず求める発想力を明確にし、それに対する教育と自身の率先模範の姿勢が大事です。

2.スタッフの行動力を高めるために、もっとも必要なものは何か。 林:給与制度の中にプロセス評価分をきちんと入れ,評価基準を明確にしておく.これもOJTで鍛える. 原田:先ず求める行動力を明確にし、それに対する教育と自身の率先模範の姿勢が大事です。

3.華南地区では、地方からの出稼ぎ労働者が多く、仕事に満足していたとしても、家族から「地元に帰っておいで」「地元で結婚しなさい」という親族の要請で帰省を余儀なくされている社員等には、どのように接している状態でしょうか?とくに核となる社員がそのような場合になった場合どのように対処されているでしょうか? 林:無理に引き止めても双方にとってメリットはありません.事前に社員の希望を把握しておく必要があります.例えば,3年後,5年後に自分がどうなっていたいのか毎年書かせます.これで5年後に田舎に帰って結婚したいと書いている社員には,5年間きちんと働いてもらえば良いのです.次々と人が育つ仕組みと環境をきちんとしておけば,核となる人間でさえやめても大丈夫です.むしろナンバー2,ナンバー3にチャンスが回ってきて組織が活性化します. 原田:個人的事情を会社が規制する事は出来ません。例え会社に一週間しか留まらない社員が居たとしてもその社員との出会いを大事に思い、少しでも良い環境を学ばせ、それらを地方や家庭に持ち帰らせ、彼等がすこしでもそれらを転用してくれるように願うしかありません。又、核となる社員が居なくなっても困らないように普段から次の人物養成をしておく必要があります。それには社内に教育環境と部下育成環境を充実させておく事が必要となります。

4.原材料高騰が続く中、中国国内材料を使用する場合もあると思います。原材料を輸入から中国材料に切り替えたことによって、あらたに発生してしまった問題(例:アルミ板のキズ等)本来、輸入材料を直接仕入れを行った場合と、中国国内材料に対してメーカーを教育して材料の品質を上げる、もしくは、自社内で不良部分のした処理をして使用できるようにする前工程をいれる場合のコスト比較をして検討すべき内容なのでしょうが、これがなかなか簡単に比較ができません。何かよいアドバイスいただけないでしょうか? 林:コスト比較が簡単にできない理由が良く分かりません.以前アルミ電解コンデンサを中国国内調達に切り替えるために,工場監査に出かけた事があります.この時は工場の品質管理に関して電解液の配合以外は特に心配な点はなかった.電解液の配合はこの工場にとって最重要のノウハウであり,作業指導書にも品質記録にも出ていない.作業者も一人にだけ教えるのではなく,二人に別々に教えて二人の調合した物を混ぜて始めて完成,という徹底振りでした.そこで電解液の調合ロットごとにライフ試験をして合格したロットのみ出荷OKという条件で見積もりをしてもらいました.これで簡単にコスト比較が出来ます. 原田:厳しい発言になりますが、事前に充分なコスト比較もないまま切換えを行う事に間違いがあります。何事も計画段階で80%の結論が決まってしまいます。計画段階で明確な目的と目標があれば例え途中で障害があったとしても諦める事なく物事を進められる筈です。

  1. 工員さんたちのモノ作りに対するモチベーションを高めるために、心がけていらっしゃることはありますか? 林:私のお客様に作業員の離職率の高さに悩んでおられる方がいます.社長さんは給与,福利厚生で圧倒的に近隣の工場より差をつけており,それでも辞めてゆく作業員に手の打ちようがないと嘆いておられます.私の意見は,仕事のモチベーションは仕事で与えましょうということです.それぞれの作業に対して期待する品質レベルと作業効率を明確にし,作業者の到達レベルを見えるようにする.そしてそれが達成できた時にきちんとご褒美を上げる.給与と福利厚生だけでは,マズローの要求レベルのうち安全・安定の要求と集団帰属要求の下位要求しか満足できません.仕事を通して他者から認められる要求,自己実現要求を刺激すれば作業員のモチベーションは上がると考えています. 原田:モノ作りは“人(自分)作り”という教育と環境を定着させ、本人にそれをしっかり自覚させています。

6.原田様日本人一人に対して、現場は全員中国人とお聞きしていますが、日本人のものづくりの姿勢を現地スタッフに理解してもら為に必要なことは、何でしょうか? 林:まずは徹底的に上級職員に教え込むことです.そして上級職員が配下の職員・作業者に教える仕組みを作る.むしろ教えなければならない仕組みを作る.原田さんの朝礼勉強会がこれに当たると思っています.そしてその背後には部下の育成ができない幹部は評価されない制度が作ってあるのだと理解しています. 原田:自身が求めるモノ作りの姿勢を明確にし、それに対する教育と率先模範の姿勢が重要です。

7.現地の人に任せて組織を運営する為に一番重要なポイントはズバリ何でしょうか? 林:幹部の育成 原田:“信頼関係”です。(信頼関係はリーダーの実績・行動力・前向きな姿勢の上につくられます)

8.日本人1人で、後は全て中国の方という事で色んな「仕組み」を作っていると思い  ますが、これはお薦めの仕組み(=ルール、工夫)等あれば、教えて下さい。 林:一番重要なのは,人がどんどん育つ制度と環境を作り上げることだと思います.これが出来上がっていれば,幹部が離職するのも怖くなくなります. 原田:人は皆基準が異なる事を正しく理解した上で皆に正しく理解される仕組み作りを行っています。

9.現場教育においての行動能力の評価基準の策定について質問があります。 現場の行動能力は各現場の長でないとわからないことが多々あると思います。よって、評価基準を作るときにはより現場に近い所をマネージメントする人が策定すべきかと思いますが、現場に近い人間であればあるほど、評価する立場よりむしろ評価される側にいる人になると思います。組長さんなどは自分の組を評価しながらまた自分も評価されるという立場ですが、実際にこのような行動能力の評価基準はどのレベルの方がお作りになられているのか?またその評価基準が今の現場の状況にマッチした基準になるためにはどのようなプロセスを経て策定されべきか?原田様の工場で何か工夫はされているのか?この辺を勉強したいと思います。 林:評価基準は会社がどういう従業員に育ってほしいかを定義することなので,経営者や経営幹部が決定すべきと考えています.当然経営者や経営幹部は5ゲン主義にしたがって,現場の実情を理解しておくことは必要です.しかし現実こんなもんだから,この程度の評価基準にしておこうという考え方では人は育ちません.会社の能力も現状にあったレベルから成長できません.人事制度や評価制度は人を育てて会社の業績を上げるための制度です. 原田:弊社に評価制度は存在しません。社内には皆が優秀で当り前という文化があります。万が一ダメな人物が居たら皆でそれを是正し、それでも良くならなければ“異物”と判断し、皆で徹底した排除を行う文化と環境が定着しています。

9.製造部の効率と営業部の要求は往々にバッティングするものなのでしょうか。 林:バッティングしている間は一流(世間からの評価という意味ではなく)企業とは言えません.全部署がお客様の方を向いていれば,バッティングする余地はないと思っています. 原田:当然バッティングはあります。しかし結論は双方の最終目的を以って調整するようにしています。

10.人を育てすぎるとノウハウを持ち出される心配がありませんか.金型、設計図、  サンプル、仕入先、顧客リストなどの営業秘密の管理方法はどうしていますか 林:倫理面での育成が不十分であれば当然の結果といえるでしょう.人を育てても育てなくてもノウハウを持ち出す者はいます.人は全員「良い子」ではありません.中には悪意を持った者,悪意になびいてしまう者もいます.悪意になびいてしまう弱い心を持った者には,仕事に対する誇りを植えつける事が重要です.初めから悪意を持っているものは採用しないのが一番ですが,これも完全ではない.お客様から預かっている設計情報などは,簡単に持ち出せないようにしておく必要はあると思います.またよそに持ち出してよそが活用できるようなノウハウは本当のノウハウではないと思います.本当のノウハウはノウハウを作り続ける企業文化にあると思っています.これは盗むことはできません. 原田:現在の弊社に企業秘密と称するものは存在していません。会社がノウハウ持ち出しを規制する、と言う事は社員の立場から見れば魅力のない会社という事になり、必要以上に規制する事は優秀な人が集まらなくなります、規制する前にその双方を熟慮した上での判断が重要です。

11.工員さんにとってはどの工場で働いても同じで、給料が高いか低いかだけじゃ  ないのでしょうか、どうすれば工員さんを惹き付ける事が出来るのでしょうか 林:5.の質問でほぼ回答ができていると思います.特にリーダ層以上の若者は,自己成長・キャリアアップ要求を強く持っています.「会社に対する忠誠心」は求心力にはなりませんが,「自己成長意欲」を求心力にすることはできると思っています. 原田:仕事はお金と自己達成感を求める場所という意識改革教育と環境作りを頻繁に行っています。

12.人材教育は大事であると言うのは理解できるのですが、同時に人材流出が  止まらないという現実もあります。実際は「モノ」や「マニュアル」の改善に重きが  置かれると言うことは無いのでしょうか。つまりより人が辞めない日本の工場と  比べるとやはり人材教育の重きの度合いは低くなるのではないですか。 林:もちろん昔の日本のようにこの道一筋で働いてもらうことは不可能です.しかし1年ないし3年のスパンで働いてくれる作業員はいます.そのため一人ひとりのばらつきを抑えるため,作業を標準化する,機械化をするということは重要です.むしろ昔の日本のように,作業一筋で行員さんを飼い殺しにしている方が人材教育にまじめに取り組んでいない結果だと思えます. 原田:もちろん人材は大事です、同時に企業には常に新鮮な環境が必要です。弊社は人は常に入れ替わるべきという社風が定着しています。社員の流動率が高い事で社内には指導&教育環境とマニュアル化が非常に発達しました。

13.原田さんの原則は「性善」的ですか「性悪」的ですか、またそれは制度の中に  どの様に反映されていますか 林:私は基本的に性善説です.しかし中には悪の心を持った者,弱い心を持った者がいます.この人たちが悪い事が出来ないようにしておくことは必要です.例えば出荷品の中に故意に不良品を混ぜたとしか思えない客先不良が発生した事があります.組長の話によると,退職したいのに辞めさせてもらえない者が故意にやっているのだと言います.私に言わせると,不良品がいつまでも現場においてある.簡単に出荷品の梱包が開けられる様になっている.ということがそもそもいけないのです. 原田:原則は“性善説”です。

14.態度が悪い(協調性が無い)が成績が良い(自分の範囲の仕事はきっちりこなす)  従業員はどう対処しますか 林:本来一人で成果が出せる仕事というのはそんなに多くはないはずです.その組織がどういう形で成果を出しているかによって評価をすれば良いだけです.一人ひとりの成果の合計で回る組織であれば,協調性のない人でも役に立つわけです.しかし普通は仕事はそれぞれの成果の掛け算のはずです.そういう成果の出し方をしている組織には協調性のない人は必要ないでしょう.短期的に彼の成果が必要であっても,長期的に見れば足を引っ張るはずです.人事制度とか処遇制度は人を活用して組織の成果を最大にするための制度です.人がどう行動したら組織の成果が最大になるかを考えて処遇を決めれば良いだけの話です. 原田:そのような人物は人と人との秩序で成り立つ組織にとって害となる最悪の人間です。弊社はどんなに優秀な個人能力を持っていても他人との協調性のない人間は即刻解雇します。

15.中国でビジネスしている日本人は日本人的な感覚で言えば「中国人は信用できない」  と感じる部分があるはずです。それを反映した制度はありますか 林:悪意を持った者,弱い心を持ったものは日本人の中にもいます.また仕事の能力が足りていなくて仕事が信用できない人も日本人の中にいます.そういう人たちできちんと成果を出すのもマネジメントの仕事です.制度・仕組みは3層に作り上げるべきである,というのを最近勉強しました.まずはマニュアルなどできちんと作業できるようにする.次の段階はマニュアルどおり作業をしなければならない仕組みを作る.第三段階はインセンティブです.この場合マイナスのインセンティブもありだと思います. 原田:そんな奇妙な制度はありません。弊社は中国人による中国人の為の制度を運用しています。

16.給与や給与以外のインセンティブのメインは能力給的ですか、年功序列的ですか。  またそれはどうしてですか 林:年功序列給与は実力主義の社会の中では通用しないと思います.ただ勤続年数が長いだけで高い職位につけたりすると,その部下が働かなくなる,優秀な物ほど失望して辞めて行きます.処遇は能力に対して公平であるべきだと思います. 原田:若い人に頑張ってもらう為に“上に薄く下に厚い能力給”を導入しています。

17.仕事に対する自己の達成感が個人の利益(給与)に明確に反映させることは難しいと思います.特に経営数字を全ての従業員にオープンにした場合,その数字から来る期待と現実のギャップが発生してしまうと思います.本社から派遣されている現地法人の責任者としては,本社への利益貢献が必要です.自由に利益配分ができないのが悩みの種です. 林:できるのかどうかはわかりませんが,私ならば利益配分の大枠について経営者から合意を取り付けてその範囲内で自分のフリーハンドを確保しようとするでしょう.例えば利益の1/4は資本家に還元.1/4は内部留保.1/4は従業員に配分.1/4は社会貢献.この配分比率にまで文句を言う従業員がいれば止めてもらうしかない(笑) 原田:本社・工場・従業員・株主の双方が満足する“統合による調整”を行うのが正しい選択です。

============以下、懇親会(食事会)の様子===============

SOLIDを経営し始めて6年間、日本人と会食するようなことは一切しなかったという原田氏。 そこにはスタッフを想い、スタッフのために全身全霊で中国に身を投じてきた原田氏の覚悟と理念、哲学を強く感じる。

そんな原田氏が今回は我々シンセン和僑会の真摯さに心を動かされ、ついに6年間の沈黙を破り、日本人との食事会へ!!

工場見学を終えても参加者の興奮は冷めやらず、むしろ益々ヒートアップ! 参加者は知恵熱に冒されながらも食事する手を止め、一心不乱に原田氏の言葉をノートに書き写す。

その参加者の熱心さに応えるかのように原田氏の舌もフル回転!

気がついたら予定終了時刻を大幅にオーバー。21時半の解散となった。

  • まとめ

スミマセン、内容が濃すぎて、「簡単にまとめる」ことに失敗しました。。m(__)m

今回、シンセン和僑会として工場見学会を企画した意図は 「百聞は一見に如かず」「座学ではなく現場で学ぼう」でした。

現場で五感をフル稼働すれば我々が日々格闘している課題や問題にヒントやアイデアを見いだせるはず!そう思ったからです。

SOLID社には、原田総経理の『職員を育てよう!成長する機会を与えよう!彼らにプラスになる事を提供しよう!』そんな想いが至る所に溢れていました。

働いている人達が皆、真剣で、それでいて硬すぎず、投げかける質問に対しては必ず笑顔で答えてくれたのが、非常に印象的でした。

この会社が「感動夢工場」「起業家大学」「企業大学」と呼ばれる所以が十分すぎるほど分かりました。

いやいや、「知れば知るほど知りたくなる」「自分が“全然知らない(分かっていない)”ことを思い知らされる」・・・そんな感じです。

まさに「百聞不如一見」だ!

今回の企画は大・大・大成功!と自画自賛しちゃってます!!^^

このレポートを読んだ人には是非一度、ご自身の目でお確かめください!

というのも実は! 我々シンセン和僑会は、ある意味“出不精”の原田総経理を、ナ、ナ、ナントっ! 08年9月のセミナー講師として引っ張り出すことに成功しちゃったのです!(^Q^)ノ

工場まで行かなくとも、このセミナーで多分に「原田式経営哲学」「原田式管理手法」「原田式成功哲学」が勉強できます!!

我々も鼻息荒くなってます!!

是非ともこのビッグチャンスをお見逃しないようお願いします!!!

シンセン和僑会 事務局 原文:松岡美紀 編集:西周和之

第1回『現場で学ぶ和僑会~新利實業有限公司 工場見学会 』(中国語翻訳)

第1回『現場で学ぶ和僑会~新利實業有限公司 工場見学会 』(中国語翻訳) 2008/04/24

第一回 深圳和侨会 特别策划 「在现场中学习和侨会」工厂参观学习

【举行日期】2008年4月24日(四) 参观学习会13:00~17:00  晚餐会18:00~21:30 【访问公司】新利实业有限公司(SOLID) 【参加人员】qualitymind的林先生(主人)与一般参观者 计19名。 【当日大致日程安排】 1. 原田总经理自我介绍 2. SOLID公司介绍 3. 工厂参观:报名→总务→生产线→EMS设备→捆包线→仓库。 4. 中国籍年轻企业家丁先生的介绍 5. 事前提交的参加人员疑问解答 6. 晚餐会答疑

  • 心潮澎湃的期待

当日11点半、新时代大酒店大厅集合。

这次为了表示对参观工厂的敬意规定统一着装。所以参观者都按规定,或是公司制服,或是套装。

参观公司安排的汽车计划在12:10来。担心主办方会不会按时来,由事实证明是不必要的。没差1分钟,汽车来了。听司机说,公司指示他早点到,在附近等到预定时间就来接参观者了。 首先就给了我们这个感动! 所有的参观者也越发期待就要开始的梦工场参观了。

利用去公司途中的40分钟,参观者做了自我介绍!

从大家的发言、眼神、可以看出大家都是干劲十足的人!!

可以说这是精英的集合。 从现在开始,大家会参观到什么,会有什么样的感动,又会有什么样的变化?!

我们事务局也在热切地期待着!!!

  • 开幕式

到达SOLID。 先过了2楼的服务台。

在这里看到了漂亮的展示厅。首先就吃了一惊。 在这里部品的购买价格和实绩彻底公开! 此外,参观者的属性・实绩也通过表和图在墙上公示着!

计划时间的13点差5分。今天的主角、原田总经理登场! 因为原来听过他是“了不起的人”、所以想象中,他肯定是「很有型的面貌」。。。 但是实际上,原田先生个子不高,看起来很温和的样子。简单的招呼后,就向会议室移动。

刚一落座、 对针对服务台的提问「可不可以照相?」给了回答。

「在SOLID公司,没有任何需隐瞒的事。欢迎大家照相!」

大家都会心地笑了。^^) 同时也想、「这个公司、不是一般般的了不起・・・」 越来越强烈的期待和兴奋的大家、都显得既紧张又高兴的复杂的表情来。^^;

这场感动剧,就这样开场了。

  • 原田总经理自我介绍

海外驻在经历35年。 原来在SONY的开发设计部门担任电气设计。 32岁时要求转到制造部门。大家都不喜欢的制造部门。在这里找到了机会。 只有对制造部门特别了解的工程师、才能实现「Management of Technology 」!

2001年初次访问SOLID公司。正是破产之前。 从员工、到股东、还有SONY都已经失去信心了。

「这就正是雕琢出钻石的原石!」

这种直观预感起作用了。

「有6个公司再建经验的自己一定能够让他起死回生!」当时就有这个自信。 有只有自己才能做的事情。也还有希望。使大家都放弃的公司重新得到发展的话也会获得大家的感谢。

接受了这项艰巨的任务。 把这个第7个公司的再生事业作为自己人生的最后的大事业来对待。

现在、我没有做总经理职务内容的工作。 SOLID的规则。 干活儿的时间 部长:2个小时/ 课长:4个小时/ 系长:6个小时。 剩下的时间用来投资于将来的梦想和实现目标的自我充实中。

  • 事业介绍

员工3000人,但日本人只有原田总经理1人。 工作服的马夹有两种。一种为白色,为管理职用;另外一种为蓝色,适用于普通员工。这样做并不是为了差异化,而是为了体现一种视觉感受。

原田总经理的观点: [20岁被用,30岁胜用,40岁用人,50岁育人,60岁让位。]

顺着这个理念给我们描画了其职业规化以及生活的场景。

近日,有很多大企业的来访者,大家都将SOLID称“企业大学”。 SOLID的主打产品为音响设备,主要卖到美国、印度,还有部分内销,没有出口到日本。每天的出货量达到90个货柜,这是其他公司绝对模仿不来的。技术方面肯定没问题,主要是地方的问题。只有具备充足的地方,才能做到。

原田总经理上任后,试行了激烈的改革,转变生产品种。 最初公司是以迷你录音机和盒式收录音机为主。但原田总经理注意到这类产品市场在逐步缩小,存在最终被淘汰的风险。所以他说服了股东以及员工,推进了产品的转换。因为正确地把握了方向,取得了成功,所以大家都称他为“天才”或“神”。

他们给我们看了原田先生上任前(2001年前)的组织结构。 当时的老板是厦门出身的华侨。他的观念是员工=佣人。没有跳出以前的经营者、私营业主的局限,所以原田先生认为他不具备企业经营的资质。

无法让人尊敬的人所左右的组织是绝对没有效率的。 必须要成为具有危机感的人/社会。

基于这种考虑,原田先生还实施了组织改革。 首先排除了与前经营者相关的血缘干部。当然这种举动也曾多次被他们投诉。但是原田也徹底应战(控诉)。致使那些没有信念、无所事事的闲杂人员等逐渐没了支柱。经过原田先生的一番调整,各方面的管理积累了实绩并赢得了社员们的依赖。 依赖和尊敬是完全不同的,尊敬是需要实绩和行动力的。

  • 经营方针 职业意识(1)、自私自利(2)、憧憬未来(3)、挑战工作。 (1)、要取得工资6倍以上的成果; (2)、决不为公家做事,只要不为自己就不努力,如果是自己的事就拼命干。 (3)、只有苦过了,才会有甜。
  • 管理者的哲学 *部下即使看见了,也不让部下看出来 ⇒交流时要将自己的喜怒哀乐明确表达出来。 *不以经验判断,追求独立性。 *目的目标要明确 ⇒如果不理解的话,做事的意义也就不清楚了。 *期望员工的自我成长。 *管理的结果是通过感激心与依赖关系之间的比例大小来体现出来的。 *领导者不能用学历高低来衡量,因为素质是学历不能反映的东西。
  • 用热情/规定育人 原田先生上任后的两年里,所有的事情都亲力亲为。但是,现在是什么也不用做了。 因为他采用了<厚下,薄上>的工资/评价制度。他将工资的上限设为1万元。同时不断地将员工推荐给其他相关企业,同时也欢迎来访公司的人员到SOLID上班。当然,优秀的人都会优先被推荐。条件是:保证他(她)的所得是目前工资的3倍,且不收一分介绍费。这样SOLID就逐步形成了人材经常循环更新、优秀的人才能够向更高舞台挑战的组织体制。
  • SOLID的骄傲 【EMC设备】 拥有只有专门的检查机关才有的设备,一般的工厂是没有的。拥有人材也好,技术实力也好,那只不过是二流的工厂罢了。一流的工厂也是需要资本运作的。因此,决定做资本投资。这样的话,才能招到更多的客人。雇人培养是有限度的。为了达到目的/目标,用钱能买到的资源就用钱买。总之经营者要考虑的就是把资本投到哪里,然后怎么样操作赚钱的事情,不断的这样思考才是是经营者要做的事。

【压倒性的招人倍率】 在其他公司人员看来,把可能成为模范的公司叫做企业大学。可是,对于普通员工来讲意思就有些不一样。将来要自己开店或创办公司的人占大多数,所以要把经营和管理的要点(关键)毫不吝惜地教授给他(她)们。结果是想学的人、有干劲的人逐渐多了起来。从这个意义上说,也有不少人称之为“起业家大学”。

【人民公决制度】 决定员工是否加薪、提升的基础是“753问”。为了全方位判定他(她)们的资质,要经过45名裁判官(所有部门的干部)的询问,取得无记名投票70%以上的支持才能通过。合格的话,即使是生产线的员工也能成为办公室的职员。

  • 求人的规定和诀窍 现在的求人倍率大概是10-20倍,落选的人优先地推荐给周边的工厂和相关企业。花钱的宣传或广告一概不做,只是在以下几个方面下了功夫而已。

【家庭体验】 利用连休的机会,原田先生在国内旅游的同时亲自到员工的家里停留几天,以便体验他(她)们的生活/文化。

【家庭报的发行】 社刊做好后会寄给员工家里。员工父兄看报后就能知道子女的现状并感到欣慰,并给与鼓励。这样就有一举两得的效果:提高员工工作积极性、也吸引了更多的人从乡下来公司应聘。

【成长机会】 干部职位两年一轮岗。没有明确希望岗位的人,无条件地轮换到其他岗位。准备了很多促进成长的机会。哪怕是专门职位也不例外。培养多技能人才。就是这样的组织体制。有不满的人,没能力的人就立刻解雇。

【STEP UP HOLIDAY】 在职1年以上的优秀人才,总经理会免费推荐给其他公司并出具推荐信。有可去其他公司体验5个月的工作公认制度。让他充分的认识自己的能力和目标。80%的人会再回来。这样他会加倍努力工作。(笑)

【通过新员工汇集人才】 通过刚过试用期的新员工而不是干部招聘人才。在这短短几个月里所感受到的公司的优越性用自己的语言表达出来。这样可极有效率的吸引他们母校的后届毕业生和原同事们来我公司。

  • 改善集团(小组)制度

履任的时候、员工有着很多的意见。我指示「有意见的话,就提出改善方案给我」。还没适应的员工们认真地思考,提出了改善案。「伙食不好」的问题,就是通过这种方式得到改善的。

「有意见的话就成立改善小组来改善它」已经成为了企业文化的一部分。

现在由29个这样的改善小集团活动。 通过这项活动,培养了员工的自立心・问题意识・行动力。

当然这些活动都是在正常上班时进行的。 参加这些小组活动的人意味着业务处理・调整能力高。他们也深切感受到通过这样的活动能提高自己的能力。 反过来说,没有参加任何小组活动的人就有「无能的人」的嫌疑。形成了有能力的人就如鱼得水,没能力的人就混不下去的气氛。 这样的氛围促进了良好的新陈代谢和好的环境。

  • 品质=人质

原田先生认为「对品质没关心」 通过提高人质来提高品质。人的素养・资质提高的教育最重要。为了做到这一点,需要真正的理解员工的想法。作为公司,作为上司,怎样做,构建什么样的组织・体制、教育为好?其结果、能打动他(她)们? 思考的结果转化为组织实体。对不同文化・教育背景,不同思考和习惯的人,必需关心其真实想法。公司上司在工作中注意到了这一点的话,制品品质自然就能提高。

  • 发挥自主性的考虑方法和行动

・ 『以身作则』~在中国特别重要。上司都做不到的却命令下属做,下属不会行动。上司要做・给他看・让他做。这三步非常重要。

・ 公司主办了电脑技能教育。讲师都是业务劳动。「跟别人学到的东西交给别人就是对公司的贡献」。这一点得到了扎扎实实的实行。

・ SOLID公司规章制度多。原田先生到任时,只做了一本面向管理者的手册。其他都是员工自己制定的。所有制度谁都可以随时看到。都是几年前,当时财务部长为了传承SOLID的文化、做出来的一个很大的PPT文件。文件名就叫「卓越之路」。他原是一般员工。非常努力工作。当时他的工资是7500元。现在经公司推荐他在上海的一家公司作总经理。工资是25000元。 ・ 来SOLID公司的供应商先与前台的3个女社员洽谈。由她们判断下一步安排。也就是说,供应商必须说服前台的3个女员工。

她们的工资是700元。每月有200家左右的供应商过来推销。经过她们的筛选的只有70家。正因为她们不懂、所以她们更慎重的作判断。她们的工作提高了各部门的拿高工资的人的工作效率。

从各供应商采购的部品都在前台大厅进行公示。 吸烟室的茶水准备也由她们负责。来客在吸烟室的销售也由她们管理。每月从进货、营业、市场、到宣传活动也都由动都“她们负责。这些活可视化”、提高她们的积极性和能力。

============以下、工场参观===============

  • 情报公开

物品采购价格都在墙上公告。有更便宜的采购出处的话,马上能得到推荐。废弃品也全部公开。在全公司推进浪费排除活动、并将这些活动的收益用于改善福利待遇。这样提高了员工的积极性和积极意识、并达到防止拿回扣现象。

  • 组织战略小组

上述的改善小组的介绍和进站状况都通过图和表的形式在公告栏贴公告。最长的活动已经持续开展4年了。从系长岗位就开始培养组织扩大的训练。在这过程中可学习到业务处理能力和与关联部门・担当人员的调整能力。为了成长,多方位的视野、能力、平衡感觉是不可欠缺的。这是其它的日资企业最不擅长的领域。

  • 研修用手册及新员工的跟踪确认制度

・ 各种手册自由阅读。有经验的老员工传授教育。没有设置专门的教育人员。而是采用上个月的新员工指导本月新员工的体系。新员工配带徽章,规定在配带徽章期间,可以向任何人提问,被提问的老员工也必需回答问题。

・ 为了培养人材,应该“彻底地尊重人材”。并且实施这样的承诺。中间聘用者的研修由三人担当,分别教授公司制度,企业文化和专业技术。排除主观性,通过客观的评价制度能够公平、公正地判断和决定。这样不容易发生摆脱责任、转嫁责任的现象。能够建设性地完成工作,也相应地提高了生产性。基本的出发点是"承认自由,但是不允许任性"。

  • 管理的“可视化”

基本的出发点是“将不良品,不好的人放在最显眼的地方”。 将问题状况能让立刻向上司、总经理、客户作可视化报告,对策起来也比较容易,也能引起相关者、责任者的危机意识。在库品的管理也应该如此。

=============以下、回到会议室=================

  • 年轻的中国人创业者 丁柱先生 登场

原田先生的友人丁先生,在中国、日本经营着6家公司(IT・各种顾问・人才等公司)。在日本明治大学演讲后,刚刚从飞机场赶过来。

丁先生是在几年前以营业目的访问了SOLID公司,原田先生非常欣赏富有人情味的丁先生,从此之后开始了交往。

丁先生创立公司后不久,也曾在员工的管理方面烦恼过。从原田先生的管理方法中得到启发,在公司干部教育方面得到了特别的帮助。最终结果,不仅公司内部的气氛,作为经营者的自身意识、思考方法以及行动实施也发生了转变。

影响最深的是关于“领导的能力”的内容。 领导要实现组织功能,有三种方法。 那就是【妥协、强制、统合】

所谓[统合],就是寻找和选择让所有人变得幸福的环境/条件。如果能够做到这一点,就是好领导的条件。三年前如果学到了这个内容,公司应该会更加状大。因此到现在为止,也在不断地向原田先生学习。

  • 疑问回答(针对事先收到的问题进行了回答。附林先生的范例回答)

1. 为提高职员的构思能力,最重要的是什么? 林:建立构思能力的评价方法,通过OJT进行实践。例如改善提案制度也是促进构思能力(问题发现能力和解决能力)的制度。 原田:首先明确所追求的构思能力,比他更最重要的是相应的教育和以身作则的态度。

2.为提高职员的行动能力,最必要的是什么? 林:在薪资制度中加入过程评价分,事先明确评价基准,也同样通过OJT进行实践。 原田:首先明确所追求的行动能力,更为重要的是相应的教育和以身作则的态度。

3. 在华南地区很多是外出打工的人员。即使对现在的工作很满意,也会因家人要求“回老家”,“在老家结婚”等不得不回家的员工,应该怎样对应这些问题?特别是处在核心位置的员工应该怎样处理? 林:如果是强制性要求员工打消念头,对双方都没有好处。有必要事先对员工的希望有所把握。例如:让员工每年都写自己的愿望,希望自己3年后、5年后变成什么样的人?如果写了5年后想回家结婚的人,让他在这5年的时间里好好工作。接着做好人材培育体系和相应的环境,即使核心员工辞职的话,也没有大的问题。可以让候补的第2号、第3号人物能够得到升迁的机会,组织也跟着能得到活性化。 原田:公司不能限制个人的私事。例如,对于只能在公司工作一周的人,与他相遇也是缘分,至少让他学习到周围好的环境,将来将其所学带回老家或者家庭,只希望他们能学有所用。另外,为了不要因失去核心成员而困扰,有必要平常培育接班人。因此,应该充实公司内部的教育环境和部下的培养。

4.原材料的价格持续高涨,有时会想到使用中国国产材料。原材料由进口转换为国产材料,会发生一些新的问题(例如铝板伤痕等)。最初由进口材料直接转换为国内供应商时,对国产材料供应商进行教育,以提高材料的品质。或者为防止公司内出现不良,追加前工程处理。这种情况下本应该进行成本计算,但是有时很难作简单的比较。有没有好的建议? 林:对“不能简单地成本比较”不是很理解。以前为了将铝电解电容更换为国产品,实施过工场监查。那时有关工场的品质管理,除了电解液配制以外没有特别的问题。电解液的配制是工场的最重要的技术机密,在作业指导书以及品质记录中都没有记载。不是只教一个作业员,而是分别教给二个人,然后将两个人配制的溶液混合后才算完成。对溶液完全地搅拌,每次配制的批量分别实施寿命试验,只有合格的批次才出货。即使这样的话,也能进行简单的成本比较。 原田:可能说得有点过头了,没有充分作好事前的成本比较,就进行了切换是大错特错。不管什么事,在计划阶段就决定了80%的结论。如果在计划阶段有明确的目的和目标,即使中途遇到困难,也会不舍不弃地推进下去。

  1. 为了提高员工们制造产品的动机,有没有需要留心的地方呢? 林:我的客户中有被作业员的离职率高而烦恼的客户,社长诉苦说到他们公司的工资待遇、福利待遇和周围的工厂相比高很多,但还是很多员工要辞工,对这样的事情无从入手。我的建议是,工作的动机与工作的给予是否相匹配,每个作业与此期待的品质水平与作业效率明确,作业所达到的水平能目视化管理,还有就是当作业者能够达到此水平时要表扬,并不仅仅是工资待遇与福利待遇,还有就是Mazlo的要求水平与我们的安全、稳定要求与团队归属要求不能得到满足。我认为通过工作让别人认可他,激励他的实现自己要求的话也可以提高员工的积极性。 原田:要落实和营造制造产品就是“人(自己)的制造”的教育和氛围,也要让他们本人自觉地牢记这样的道理。

6.原田先生一个日本人,对应现场所有的中国人,是怎样把日本人的制造观念传给中国人的,并使他们能够理解。其中的诀窍是什么呢? 林:首先要彻底教育高层管理级别人员,然后做一个由高层管理级别的人向下属以及作业员教育的体系。也就是说必须要教的教育体系。原田先生的早会便是这样的学习会。还有建立了对部下没有能力进行教育的干部就不能得到评价的相应的考核评价体系。 原田:自身所追求的产品制造的方法要明确,而与此相对的教育与率先模范的姿态是非常重要的。

7.交给当地人来管理组织经营的最重要的要领是什么呢? 林:干部的培养 原田:建立“信赖关系”。(信赖关系是建立在领导的实绩・行动力・积极向上的姿态)

8.1个日本人面对所有的中国人处事是个怎样的体制呢?关于这个话题有没有好的方法呢?告诉我吧! 林:最重要的是,营造一个培养人才的教育制度与氛围。如果把这个弄好的话,干部离职也不用担心什么。 原田:我们首先要理解每个人的基准都不一样道理。然后在此基础上把正确理解的东西编制成体制。在此体制上运行即可。

9.我有一个现场教育的行动能力评价基准制定相关的问题。我认为现场行动能力是如果不是现场的管理者就不知道的情况比较多。我认为越是贴近现场的管理员越应制定评价基准。但也会越是接近现场的人就越会站在现场的角度评价问题。班组长等现场管理人员又是要评价现场人员也又是被上级评价的立场。这种行动能力的评价基准实际上由什么水平的人来制定?这种评价基准还应如何与现场的状况是否吻合,如何符合现场的流程而制定呢?原田先生的工厂在这方面下功夫了吗?想学习这方面的内容。 林:评价基准对于公司来说是涉及到选择性的让员工得到成长的一个定义。因此,我认为应该是由经营者或者经营干部来决定。当然,也需要经营者或经营干部要按照《五现主义》去把握现场的实际情况。但现实状况说明只虑制是这一层面上去制定评价基准的话,不能培养人才。公司的能力也在不能再现在的水平得到更高的成长。人事制度、评价制度是通过培养人才来提高公司的业绩而设定的制度。 原田:我们公司没有评价制度。公司的人员都非常优秀,也有自然形成的习惯了的企业文化。假如有不行的人在公司的话,可以判断为“怪人”,大家可以按企业文化与环境彻底排除。

9.制造部的效率与营业部的要求往往是相互冲突的问题吗? 林:相互冲突的话谈不上一流企业(并不是社会上的评论)。所有的部门如果都朝着客户的方向服务的话,我认为没有空闲去考虑相互之间的问题。 原田:当然会有冲突,但是结论是以双方的最终目的来调整的。

10.有没有担心培养人才后他们把技术带到外面去?又怎样管理模具、设计图、样品、采购方、客户清单等营业秘密文件管理? 林:理论上如果培养不到位的话理所当然会发生的结果。但,培养也好不培养也好总会有人把公司技术秘密文件带出去的。所有的人并不一定都是「好孩子」。其中也有恶意的人,也有服从恶意的人。对于容易服从恶意但很脆弱的人,重要的是让他们对工作产生自豪感。能一开始就不采用这种有恶意的人是最好的。这也不是全部。我认为有必要采取防止从客户那得到的设计情报,不能简单带出公司的保安措施。还有把这些技术拿出去在别的公司能应用的话,这谈不上真正的技术。真正的技术在于可以让这些技术可持续发展的企业文化。这决不能盗用。 原田:现状看来我们公司还没有谈得上公司机密。公司制定不能拿出公司机密的规定就等于在员工眼里没有魅力的公司。如果制定没有必要的很多规定会无法招集优秀的人才。所以重要的是制定规定之前双方深思熟虑后再去判断。

11.对员工而言,在哪个工厂工作都是一样的,是不是不只是考虑工资给的高或低?又怎样才能吸引员工来工作呢? 林:和第5个问题回答的是几乎一样。特别是领导层以上的年轻人,对自己成长、经验提高有强烈要求。虽然「对公司的忠诚心」不能成为向心力。但「自我成长欲望」还是可以成为向心力的。 原田:要频繁的进行《工作是可以赚钱和实现自我达成的场所》的意识改革教育,并营造这样的氛围。 12.虽然能理解人才的培养的重要性。可现状是无法阻止人才的流失。实际上有没有谈得上着重于改善「物品」、「手册」的?也就是说相对不辞工的日本工厂而言,是不是人材教育的认识程度相对很低? 林:当然像日本以前那样的一心一意工作是不可能的。但是有1年到3年工作的作业员还是有的。因此,为了使每个人作业人员方法都统一,要进行标准化、机械化是很重要的。这是像以前日本人那样一心一意干到老的人反而不会着重去培养人才带来的结果。 原田:当然人材很重要。同时企业需要保持新鲜的环境。我们公司营造了应该人要常常换人的风气。由于员工的流动性很高,我们公司的指导&教育环境和手册等标准化非常发达。

13.原田先生的原则是【人本善】还是【人本恶】?又怎样贯彻到公司制度中去的? 林:我的原则是【人本性善说】。但,也不排除有恶心肠和软弱的人。我们有必要预防这样的人去做坏事。比如,发生了一起我们想也想不到的故意在出货品中掺杂不良品的客户不良。根据组长话,有一名员工想辞工,但没有得到批准,因此故意做的恶作剧。要我说,根本上的问题还是在平时不良品放在现场并且出货品的包装又是很容易打开的状态上。 原田:原则是【人本善】。

14.怎样对待态度不好(没有合作精神)却成绩好(很好的完成本职工作)的员工?  林:用一个人的力量能拿出成绩的事应该没有那么多。只是存在那个组织根据各种不同形式拿出来的不同成绩会得到不同的评价而已。假设每个人创造出来的效益加起来就是一个集体的效益的话,没有合作精神的人也会给集体带来帮助的。可是工作一般是把这样那样的效益乘起来才是整个集体的效益的情况多很多。如果这样一来组织就不需要没有合作精神的人了吧。只看短期的话也许会需要他这样的人拿出来的个人成果,但长期来看他只会阻碍集体的工作。人事制度以及待遇制度是为了有效利用人才,并且,给集体带来最大限度的效益而制定的制度。只想说的是我们制定待遇时只要考虑“怎样的人的行为会给集体带来最大效益?”的问题就可以了。 原田:这样的人对于有秩序的人与人构成而成的集体来说是带来有害的最不欢迎的人。本公司对于员工是,个人能力再怎么强,如果他没有与其他人的合作精神的话我们会立刻解雇此员工。

15.在中国进行商务活动的日本人是按照日本人的思维去讲的话可能在某种程度上会存在【中国人不可信】的感情色彩。有没有体现这种想法的制度? 林:有恶意的人和软弱的人在日本人当中也有。并且,有能力没有信用的人在日本人当中也有。最近学到了有效利用这些人,让他们拿出很好的成绩也是管理人员的工作的道理和应该把制度・规定分为三个阶段作成的道理。首先作成能让员工做好工作的手册。其次,制定一个必须遵照手册作业的规定。第三个阶段就是奖惩。 原田:没有那种莫名其妙的制度。我们公司运用的是根据中国人为中国人的制度。

16.工资和奖金是着重于按能力发放还是按工龄发放?那是为什么? 林:我认为在主要靠实力的社会中不会运用按工龄发工资的。 只是单单考虑工龄长而给个高职位的话,他下面的部下会无法动的,越是优秀的员工会越容易失望而辞工走掉。我认为对于能力的待遇应该是要公平。 原田:为了鼓励让年轻人,我们公司引进了 “薄上厚下的能力工资”体系。

17.我认为对自己工作的达成感明确的反映到个人的利益(工资)是很难做得到的事情。我想,特别是把公司的经营数据全部向员工公开时,会产生数据上所带来的期待值与现实的差异。作为被总公司派遣的当地法人的责任者,理所当然为公司的利润做贡献。烦恼的是不能自由分配利润。 林:虽然不知道可不可行。如果是我的话对利润分配的大致框架先跟经营者回报并得到批准后,在允许范围内确保自己的自由调配权。比如,利润的1/4返还给资本家,1/4内部保留,1/4分配给公司员工,1/4贡献给社会。如果对这样的分配比例还有员工表示不满的话只能没有话讲了。(笑) 原田:实行可以让总公司・工厂・员工・股东双方都能得到满足的“综合调整”才是正确的选择。

============以下、懇親会(会餐)的情景===============

原田先生说SOLID开始经营6年以来,从来没有和日本人会餐过。

能深深的感觉到为员工着想,并且为员工在中国投入全身心的原田先生的觉悟和理念以及哲学。

这样的原田先生,这次被我们深圳和僑会的真诚所动摇,终于打破的6年间的沉默,参加了和日本人的会餐!!

工厂的参观可以结束,却不能冷却参加人员的兴奋,反而大家的兴致越来越高涨!

兴奋还没有退却的参加人员放下自己手中的筷子,全神贯注地在自己的笔记本上记下原田先生所说的话。

原田先生对于热情洋溢的参观者讲述了精辟的讲说!

察觉到时间的时候,已经大大超过了预定的结束时间。解散的时候,已经是参观了21个半小时了。

  • 总结

对不起,内容有点深刻了。本来「简单的总结」,结果失败了。m(__)m

这次,作为深圳和僑会企划参观工厂的企图是「百闻不如一见」「请不要在桌子上学,而是要到现场去学」。

由于我们认为只要在现场启动所有五感去观察的话,肯定会给我们每天战斗的课题以及问题带来一些灵感和想法。

SOLID充满了原田总经理的『要育成员工!要给他们成长的机会!要给他们提供能学会的事情!』的细想。

印象非常深刻的是,所有工作人员,用微笑认真地,很顺畅地回答每一个提问的问题。

让我们充分理解到了这个公司为什么会被称为「感动梦工厂」「起业家大学」「企业大学」的理由。 不、「你越去了解会越想去了解更多」「会使你感到原来我“什么都不懂”」・・・就是那样的感觉。

的确是「百聞不如一见」!

不知不觉自卖自夸 “这次的企划真是大・大・大成功了!”!!^^

希望看这个报告的人请务必亲自去目睹一下!

其实! 我们深圳和僑会、有幸把“出不精”的原田总经理、终于! 成功请到了在08年9月的研讨会上的讲师!(^Q^)ノ

通过这次研讨会,没有直接到工厂去看,也会学到很多“原田式経営哲学”“原田式管理手法”“原田式成功哲学”!!

我们也得意起来了!!

烦请务必仔细读这重要的信息!!!

深圳和僑会 事務局 原文:松岡美紀 編集:西周和之 翻译:东莞百乐仕汽车精密配件有限公司